もし歌、ヴァイオリン、フルートなど、他の楽器を目指すにしても、ピアノを弾くことは音楽の基本に触れることで、とても大切です。
ギターのことを、ベートーヴェンは「小さなオーケストラ」といったそうですが、ギターのように持ち運べるわけではないにしても、ピアノもまた「小さなオーケストラ」です。この楽器1台で立派に音楽が成り立ちます。実に多彩な音楽の世界を回遊し、楽しむことが出来ます。
ピアノというのは中立的な楽器です。一方で即興演奏、作曲などのコンポーズへの可能性を秘めており、一方で流れの中で楽器をコントロールするという演奏の基本的な問題をも含んでいます。
この、電子楽器にないピアノ独自の面白さを、できるだけ多くの人に伝えたいと願っています。
色々な可能性を秘めたピアノレッスンを是非始めましょう。
ただ観念だけの「音楽性豊かな奏法」「個性を大切にする教育」ということでなしに、自然にピアノに向かうにはどうしたらよいか、特に小さいお子さまに見られる小さい手、本来体格の大きいヨーロッパの人間が弾くために造られたこの楽器を、小さい手が少しでも無理なく弾くにはどうしたらよいか、ということを大切にしたいと思っています。